崖観音(大福寺)は館山市にある真言宗智山派の寺院です。船形山の断崖に観音堂は建っていることから地元では「崖の観音様」と呼ばれ親しまれています。十一面観世音菩薩は、石の厨子をつくって像容を浮彫りにした磨崖仏(まがいぶつ)で、市指定有形文化財です。
基本情報
崖観音(大福寺) | 安房国札三十四観音霊場 |
住所 | 館山市船形835番 |
電話 | 0470−27−2247 |
拝観料金 | 無料 |
拝観時間 | 8:00〜16:30 |
納経所(御朱印) | 8:30〜16:30 昼休み 12:00〜12:30 |
宗派/山号・寺号 | 真言宗智山派/船形山・普門院 |
本尊・寺宝 | 十一面観世音菩薩 |
創建 | 717年(養老元年)行基 |
駐車場 | あり(無料) |
トイレ | あり |
アクセス | JR内房線・那古船形駅 から徒歩15分 |
館山市の県道302号線を市の中心部に向けてドライブしていると、船形山の断崖に建つ朱色の観音堂が目にとまります。
無料の駐車場が整備されています。となりは諏訪神社。
駐車場にトイレもある。
駐車場から参道入口に向かう途中、観音堂が迫ってくる。
参道入口に着きました。
正式には、普門院・船形山・大福寺。
境内にある案内板にしたがって進みます。
本堂
向拝の彫刻
木鼻
納経所
納経所で御朱印(500円)がいただけます。
12:00〜12:30はお昼休み。
本堂の前から館山湾が見える。
延命地蔵尊
崖観音案内板
崖観音(大福寺)の縁起
崖観音で知られるこの寺は、普門院 船形山 大福寺と称し、真言宗智山派に属する寺院です。
境内の船形山の中腹に浮かぶ朱塗りの観音堂は「崖の観音」と呼ばれ、地元民や近隣の人達から信心され参拝されています。
この観音堂の本尊は、養老元年(717年)に行基(668〜749年)が東国行脚の折に神人の霊を受け、地元漁民の海上安全と豊漁を祈願して、山の岩肌の自然石に十一面観世音菩薩を彫刻したと言われています。その後、慈覚大師(794〜863年)が当地に来錫した折に堂字が建設されたと言われています。江戸時代になり承応2年(1653年)2月に観音堂が火災にあい、朱印・什宝・伝記等すべて失いました。正徳5年(1715年)には観音堂が再建され、朱印も復旧されましたが、明治43年の大豪雨により土砂崩れにあい本堂・庭園とも倒壊してしまいました。さらに大正12年の大震災で観音堂・本堂が倒壊し現存の御堂は大正14年に本堂は昭和元年に建てられ現在に至っています。
<立看板より>
館山市指定有形文化財(彫刻)
磨崖十一面観音立像
本尊は、観音堂内陣の自然の崖に刻まれた十一面観音立像です。
像高は131cmで、舟形の光背を背に、二重蓮華座の上に立っています。頭の上には一列に菩薩面が刻まれ、その6面と頭頂の仏面が残されています。磨耗が激しく、目 鼻 口などが失われているため、残念ながらその表情はわかりません。しかし、左手に水を入れる水瓶(すいびょう)を持つ様子や、像の左肩から右脇腹にかけた斜めに垂らす細長い布である条帛、腰から下に巻く裳(も)、さらに膝のあたりに二条の天衣(てんえ)が表現されていることがわかります。膝の下に紐状の太いひだをつくり、腰の幅を広くしたスタイルから、平安時代中頃の様式ではないかと推測できますが、全体の痛みがひどいため制作年代を確定することはできません。
<立看板より>
観音堂に向かいます。
境内は手入れが行き届き気持ちよく参拝できます。
鯉の池
あおぎばし
急勾配な石段
お不動さま(成田山)
館山湾がよく見える。
観音堂が見えてきたけど、まだ上り階段が続く。
断崖はいくつもの地層が重なっているね。
手水石と石灯篭
鮮やかな朱色です。
扁額には崖漢音と書かれている。
観音堂前からの眺めは素晴らしい。
観音堂へは靴を脱いで入ります。
御本尊は十一面観世音菩薩(磨崖仏)。
護摩木祈願
初穂料は一本二百円。
天井画
天井画には南房総の植物が描かれています。
堂内には、真言宗中興の祖と仰がれる興教大師像や弘法大師像があります。
歴史のある大福寺でした。
近くに那古寺があるのでセットで参拝するのがおすすめ。
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